今やホンダの屋台骨となったN-BOXが2代目にチェンジした。
外観含めて初代のキープコンセプトだが、
先進予防安全装備の充実や、軽量化、使い勝手の向上、
エンジンまで刷新し、力の入ったモデルチェンジという印象だ。
価格は139~188万円、カスタムグレードだと170~208万円。
まず、ボディだけで160kgも軽量化したと言うのだが、
よく分からない。快適性のため吸音材など追加したことで
80kg増加して、全体としては80kgの軽量化というアナウンスだが、
それでも車重はベースグレードで890kg、
カスタムのターボ2WDでは960kgとなっていて、
まあ先代からは軽くなったのかもしれないが、
数値を見る限り軽い印象は受けない。
軽量化で先行するスズキのスペーシアは850kgスタートで、
最上位のカスタムZターボの2WDでも900kgだ。
まあ、軽ければいいのかって話はあるが。
先進予防安全装備については本当に充実した。
ついていて損することはない機能だし、基本的には評価する。
ただ、自車が事故を起こすことは防げても、
「もらい事故」は防げないことは注意が必要だ。
最も多い事故は「追突事故」であり、「追突される」ことを考えたときに、ついていて損することはない機能だし、基本的には評価する。
ただ、自車が事故を起こすことは防げても、
「もらい事故」は防げないことは注意が必要だ。
N BOXの後席はあまりに弱いと思う(国沢さんが指摘している)。
後席の足元空間を優先するあまり、リアウィンドウに接近し過ぎている。
荷室の積み下ろしやすさを優先して荷室の開口部も大きくなっているから、
衝撃吸収のためのリアバンパーも役割を果たせない。
大きいミニバンや小型のトラックあたりに追突されたら、
後席の乗員はダメージを免れないだろう。
後席に子供を座らせることも多いから、
この点を購入者はよく考えたほうが良い。
「先進安全装備があれば安全」とするのは早計だ。
「安全性」については総合的に考えるようにしたい。
それから、価格も高過ぎ。
不満ない動力性能を持つターボだと、安くても170万円、人気のカスタムグレードでは190万円(!)に達してしまう。
ターボとは言え動力性能は1リッター並みだ。
1.3リッターのフィットが160万円で買えるのだから、
安全性や車内のゆったり感も含めて、
フィットの方が良い選択と思えてならないが…
スライドドアが欲しいというなら、スズキ・ソリオのハイブリッドMXの
レーダーブレーキサポート付きが175万円、これを薦める。