EV時代の現実解としてPHEVに注目するシリーズ。
今回はBMWのPHEV、330eをピックアップする。
BMWの中で売れ筋の3シリーズにはハイブリッドモデルが存在していたが、
充電機能が追加された330eが2016年1月に発売された。
2リッターターボエンジンに、最大36.8kmのEV走行が可能なバッテリーを搭載。
価格は554万円からと、ベースモデルの約100万円増しという感覚だ。
各種レビューを見ても、ドライビングフィールの評価が高い。
基本となる3シリーズセダンの走行性能が高いので、
そこにEVの無音で激烈な加速が加わればまさに鬼に金棒。
モーターとエンジンとの切り替えもスムースで、
モーターが追加されたことのネガを完全に消しているようだ。
EV走行のみで純粋に走れる距離は、やはり36.8kmとはいかず、
25km程度、エアコンを使ったりすると20km程度になるようで、
PHEVとしてはもうちょっと長い距離をEVで走ってほしいところ。
実質で30km程度は走ってほしい。まあ、感覚的なものだが。
あと気になったのは荷室容量が少し減っている点で、
360リットルというのはこのクラスからすると若干小さめの印象。
登場から2年も経っていないのだが、中古車を探してみると
300万円台前半から見つかってくる。
実に4割程度の値落ちが既に発生しているということだ。
恐らく新車販売の段階でも多少の値引きがあったのだろうが、
それでも330eが300万円台前半で買えるのは驚きだ。
ガソリンタイプだと、320iと比較するのは
さすがに動力性能や燃費性能が違い過ぎるので、
最大トルク400Nmのディーゼルの320dか、
今は新車販売が終了しているが328iとの比較が良いだろう。
320dの2016年式と比べると、70~80万円は高い感じ。
328iは2012年式とかになってしまうが200万円程度で買える。
価格差はあるが、モーターと組み合わせたことによる
動力性能・燃費性能・静粛性に魅力を感じるのであれば、
330eは悪くない選択と感じる。