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Channel: エディの書斎
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空から208を見てみよう

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イメージ 1

どっかのテレビ番組であったようなタイトル??
車を上から見る機会ってのは、まーほとんどないと思うんですが、
その分、このような角度から見るのは新鮮でした。
青、白、赤と、きれいなフランス国旗が完成ですねw

さて、左から先代フィット、現行ノート、そして208が並んで、
いずれもほとんど同じディメンジョンのコンパクトカーです。
皆さん、何か違いに気が付くでしょうか??
言われないと、まず気が付かないと思うんですが、

208は、ルーフの左右端にある黒いゴムが見えません。

分からないと思うんで、拡大して表示します。
まず、ノート
イメージ 2

ルーフとサイドパネルをくっつける時に、何点かで溶接をして、
隙間から雨漏りするのを防ぐために黒いゴムを入れるので、
このような黒い線が見えるわけです。
フィットの方も、ボディが青なので少し見えにくいですが、同じように黒い線があります。

次に208
イメージ 3

黒い線が見えません!
でも「何かの跡」は線のように見えていますね。
これは「レーザー溶接」の跡で、ルーフとサイドパネルを「点」ではなく「線」で隙間なく溶接しているのです!
だから黒いゴムを入れる必要もなく、黒い線も見えない。
このあたりのデザインに対するコダワリ、いかにもフランス車らしいです。

もちろん、見た目だけでなく、隙間なく溶接することによってボディ剛性は飛躍的に高まるわけで、
衝突安全性の確保、そして乗り心地も高めることができる。
外部音の遮音にも有利ですね。

レーザー溶接はコストがかかるそうなんですが、
Bセグメントクラスでレーザー溶接を使っている国産車はないと思います。
現行フィット、アクア、新型デミオですら使っていません。
輸入車のBセグ車では、208以外にもレーザー溶接とおぼしき車があります。
このあたり、Bセグメント車に対する扱い方・捉え方が日本と海外では違うんでしょう。

208の品質へのこだわりが見えるもう1つのポイントは、
「車に乗り込む際に見える太いサイドシル」

改めてご紹介しますと、
イメージ 4

改めて、ぶっといサイドシルですねぇ。

このサイドシルの内側にシート含め室内空間をしつらえるので、
車内空間の広さが重要なポイントになっている国産車にはマネができないと思うんです。
コンパクトカーや軽自動車のような小さい車では特にそれが顕著で、
「小さい車なのに広い室内空間」
という、矛盾を解決するようなことばかりやっていて、
それは何もデメリットなく実現できるはずはなくて、
横幅は決まっているわけだから、室内を広げるってことは
サイドシルを細くしてドアを薄くして実現するしかないわけです。
その結果、ボディ剛性は高まらず、乗り心地はそこそこに止まるわけです。
安全性は試験だけ点を取るようにするんでしょうか??

「車内空間は必要な分を確保して、あとはボディ剛性を高めて乗り心地や安全性を良くしよう」
というのが輸入車の考え方で、一方国産車は
「車内空間は広ければ広いほどよい。ボディ剛性や乗り心地は、まあそこそこでよい」
こんな考え方なのでしょうね。

208の高いボディ剛性に代表される品質へのこだわりは、
「ルーフとサイドパネルのレーザー溶接」
と、
「車に乗り込む際に見える太いサイドシル」
この2つに端的に表れていると思います。

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