~ルノーは直列3気筒 0.9リッターターボエンジンに5速MTを組み合わせた
「ルーテシア ゼン」を、2015年1月8日に発売する。価格は208万円。
これでルーテシアは、直列4気筒1.2リッター直噴ターボエンジンを搭載してきた。
0.9リッターターボエンジンの最高出力は66kW(90PS)/5250rpm、
最大トルクは135Nm(13.8kgm)/2500rpmで、最大トルクの90%を1650rpmから発生する。
またアイドリングストップ機構、「ECOモードスイッチ」なども装備している。
従来の1.2リッターエンジンを搭載する「ゼン」とは若干装備が異なり、
こちらはブラックの加飾が入る16インチホイールをはじめ、ブラックカラーのドアミラー、
クロームメッキフィニッシャー(サイドプロテクションモール、トランクリッド)などが与えられている。~
魅力的なモデルが出ましたねぇ。
これまでの1.2リッターターボは190Nmという大トルクに6速DCTを組み合わせて、
これはこれでハイパフォーマンスだったんですが、
コンパクトハッチの神髄は「アンダーパワーをMTで乗りこなす」ことにあり。
0.9リッターという小排気量でも、最大トルク135Nmを2500回転という低回転から出すという特性で、
普通に乗る分には十分でしょう。必要に応じてMTを生かして回せばよいし。
従来の1.2リッター「ゼン」とは違って、こちらのゼンは外観も加飾が省かれていないから、
インテンスと比べてもパッと見では見劣りしない感じを受ける。
この内容だと我が208アリュール(MT)の格好のライバルですね。
ルーテシア・ゼンの方が5ドア(208アリュールは3ドア)、
トルクが135Nm(208アリュールは118Nm)、
価格は208万円(208アリュールは209万円)、
208の方がスペック的には不利な感は否めません。
208アリュールは1.2リッター自然吸気エンジンなんですが、
「出力特性を見ると0.8リッターターボみたい」と書いたことがあります(記事)。
実際、各所のレビューでも「プジョーの3気筒エンジンはターボ付き?と錯覚する」と書かれています。
こういう点でもルーテシア・ゼンと似ていますね。
まあ、それでも208アリュールの方が最大トルクの数値は小さいんですが、
車重はルーテシア・ゼンの1130kgに対して208アリュールは1070kgと
60kg軽量なので、トルク数値の差は少し縮まりますね。
あとは208アリュールがオートエアコン・自動防眩ミラーなどを装備しているのに対して
ルーテシア・ゼンがマニュアルエアコン・手動防眩ミラーといった差があります。
一方でルーテシア・ゼンはMTながらアイドルストップ機能も装備されています。
実際にどれほどの燃費になるのかは分かりませんが、
両車とも十分に良い燃費なのは間違いないでしょう。
個人的にはルーテシアの顔がちょっと好かないのと、
208の小径ステアリングをすごく気に入ってることなどがあって、
自分の中での208の優位は揺るがないんですが、
ルーテシアは「GT」とか、上位にはルーテシアR.S.などもあり、
ダウンサイジングターボやデュアルクラッチなどのトレンドを上手に取り入れて
販売のテコ入れが上手だなと思います。
208の方は若干遅れを取っている(ように見える)ので、テコ入れを頑張って欲しいなぁと思います。