レンタカーでデリカD:5のクリーンディーゼルを運転した後、
帰宅して我が家の208アリュールを運転したら、
そのドライブフィールの違いがあまりに大きくて驚いた。
まずボディの軽さ!
発進から軽々と加速するし、ステアリング操作に対して機敏に反応する。
ボディ自体、208アリュール(MT)の車重は1070kgと
比較的軽量に仕上がっており、高張力鋼板の多用やレーザー溶接などで
強度を確保したことが貢献していると思う。
エンジンも、3気筒であることを生かして自然吸気でありながら
低回転からトルクを発生する特性なので発進が力強くなります。
エンジンが軽量コンパクトなので、鼻先が軽くなり
ステアリング操作への応答性が高まる。
ATだとモッサリ発進になりがちだが、我が家はMTということで、
発進時は早めにクラッチをつないでダイレクトな加速ができる。
こういった要素によって、軽々とした発進加速が実感できるのかと。
次に、静粛性!
当たり前だがディーゼルのカラカラ音はなく、
静かにスムースに回るガソリンエンジンの良さを感じた。
アクセルを踏み込んでも、耳触りの良い音が唸ってくるだけで、
ドライビングの興奮だけを味わえる。
それから、エンジンの吹け上がりの良さ。
ディーゼルはアクセルを踏んでもタコメーターの上がり方が鈍く、
レスポンスの悪さみたいなものを感じてどうも感覚と合わなかった。
しかし208はアクセルを踏むとタコメーターの針がヒュンヒュン上がり、
それに伴って加速も得られる、非常にレスポンスが良く、
感覚と合っていて気持ちが良い!
「208のエンジンは吹け上がりが良い」と言われていたが、
今回初めてその意味を理解したような気がする。
メディアもディーゼルの良さばかりに注目しているが、
翻ってガソリンエンジンの静粛性や吹け上がりの良さといった、
ガソリンエンジンの方が勝る部分もしっかり伝えるべきでは?
そして、MTがいい!
デリカは6ATだったが、アクセルを踏めばキックダウンが起きる、
これが気持ち悪かった。アクセルをバンと踏み込んでから1テンポ遅れて
キックダウンが起きるのが気持ち悪いのと、アクセルを徐々に踏み込む場面で
意図しないキックダウンが起きるのが気持ち悪い。
MTで日頃から自分の意志でギアを選んで固定して走っていると、
車が勝手にギアを変えるというのは違和感でしかなかった。
実はデリカにはパドルシフトが装備されていて、
これを使えば能動的なギア選択と、ギアを固定することもある程度は
できるのだが、減速してからの再加速の時にはギア選択に迷ってしまう。
例えば、5速で走っていて減速すると、エンストを避けるために
3速まで自動でギアダウンが起きる。再加速する時には3速から
ギア選択をやり直すことになるのだが、この時点で「今何速なのか」は
インパネのギア表示を見なければ分からない。
現在のギアを把握するためにインパネをチラチラ見ないといけないのが億劫だった。
MTならば勝手にギアが変わることはないし、
シフトレバーの位置でブラインドでもギアを把握することができる。
・路面の斜度や必要な加速性能に応じた能動的なギア選択
・勝手にギアが変わることがない
・ブラインドでギアが把握できる
これらの点で、やっぱりMTが自分に合っていると感じた。
というかこれはうちの奥さんも感じていた。
僕はもう、MTしか乗れない体になってしまったのかもしれない。
以上のような感じで、改めて208アリュールがすごくいい車に思え、
またガソリンエンジンの良さやMTの良さなんかも実感したのであった。