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3代目ヴィッツ試乗

山口旅行で借りたレンタカーは3代目ヴィッツだった。
4日間360kmを走行したレポートである。

3代目ヴィッツは顔つきがエグくなり、特に内装が安っぽさ全開で
あまり評判が良くない印象。2014年のマイチェンで
「やっと真っ直ぐ走るようになった」
と評論家に酷評されたほど。
2代目ヴィッツは以前にレンタカーで乗ったことがあるが(記事)、
そこからの変化というか進化を感じられるだろうか?

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イメージ 1

車体は2012年登録の1300cc・2WDで、53,000km走行車。
外観は、登場当初ほどのエグさは感じなくなったものの、
カッコイイとかスタイリッシュとかいう言葉とは無縁。
ドアノブの位置にプレスラインも入っているのだが、
外板の質が低いのか高品質感はない。
リアのランプ形状は割と良いと思う。

内装
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イメージ 2

安っぽさ全開。インパネ全体を覆うパーツのシボが最悪で、
見た目ガサガサで触ってもガサガサで、マジで最低レベル。
マニュアルエアコンの操作ダイヤルの操作感もおもちゃみたい。
速度計の印字と針のコントラストが悪く、日陰を運転していると
今何km/h出ているのか視認しずらい。

シートは、サポートはそんなに張り出していないものの
背中との密着性が良く、長距離を運転しても疲れにくかった。
後席は成人男性が普通に座れる空間があり、
アクアと比べたら明らかに居住性が高い。
荷室容量は278リットルで十分。
ただしこれはボディ自体の全長が3.9mに迫り大型化したことによるもの。



さてドライブインプレッション。
発進直後からすぐにエンジン回転数が下がり、それをキープするセッティング。
アクセルを少し踏んでも反応がなく、自然と「ふんわりスタート」に
なるように仕向けられている。
借りた車体にはタコメーターもなかったので回転数は不明だが、
1200~1300回転あたりをキープしているような感覚だった。
それでも多少の傾斜なら登っていくことはでき、
低速トルクは割とあるような感じはした。

発進からしっかり加速して早めに巡航したい場合は、
アクセルをググーッと踏み込めば急にエンジンが唸りを上げる。
そこで聞こえてくるエンジン音はやはりガサツで安っぽい。
まあそれに伴って加速はしてくれる。
しかし山岳路に行った時に、登坂路で踏み込んでも頭打ち感があった。
べた踏みしても60km/hが限界だった。
これではターンパイクを走ることはちょっと厳しいだろう。
1.3リッターと言えども95馬力あるんだから、もうちょっとパワーが出て欲しい。
これはスペックに現れないエンジンの限界なのか?
それともCVTがパワーをロスしてしまっているからなのか?

巡航時にアクセルを僅かに調節しながら車速をキープするわけだが、
その度にエンジンの回転数が上下するのが嫌だった。
2代目ヴィッツほどは敏感ではなかったし、CVTの性質上そうなるものだが、
このあたりは僕がMTに慣れてしまったからか?

足回りは割と固めで路面の凹凸を伝えてくるが、
そんなにガタガタはせず、僕は嫌いじゃないセッティングだった。
ステアリングはアシスト量を抑えている感じで、
特に女性が扱うことが多いクラスであることを考えれば軽くした方がよい。
高速走行時の安定感はあり、修正舵も必要なかった。

アイドルストップが装備されていたが、
エンジン再始動時のショックは大きめ。
ブレーキから足を離すとイグニッションの音が聞こえてちょっと前に押される。
最近の車ではもっと自然になっているものが多いはず。

約360kmを走行し満タン法での燃費は18.3km/l だった。
ほとんどが信号の少ない郊外路。市街地でもアイドルストップが動作した。
スタッドレスを履いてこの数値、最近ではクラス平均かそれ以上だろう。

ということでまとめると、
〇エンジンを低回転で使って巡航している分には割と快適
〇しっかりした足回りとステアリング
〇割と良い燃費
×高回転を使う急加速や登坂路での騒音やパワーの頭打ち感
×内装が明らかに安っぽい

「低燃費」にフォーカスしたような車だ。
燃費のためにはアクセルに対する反応を鈍くするし、
踏み込んで回転上げた時のことは知らないと言わんばかりの騒音とパワー感のなさ。
内装の安っぽさは燃費に関係ないと思うが、軽でも見ないような品質で、
コストカットつまりはトヨタ様の利益になっているということか。
足回りやステアリングがしっかりしていた点とか、
シートが疲れにくかった点は意外と思えるような長所だったが、
個人的には短所がかなり大きく感じてバランスを欠く印象だ。

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