自動車評論家の国沢さんのブログをチェックしていると、
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軽自動車の危険性について解説している記事を目にした。
全容を知りたい人はブログを見ていただいて、要点は
・側面衝突に弱い
・後方衝突に弱い
ということです。
正面衝突、オフセット衝突(車体半分ずれての正面衝突)に対しては
安全基準が設定されているので、まだマシ。
しかしコンクリの壁に衝突させているところがポイントで、
対自動車の衝突になっていない点だ。
軽よりも大きいミニバンやトラックなどとの正面衝突と比べたら、
だいぶぬるい前提条件と言える。
側面衝突ではそもそも基準がない。
それでいて、最近の軽自動車は室内スペースを過度に優先しているから、
ドアが非常に薄くなっている。
まあドアが薄くても、多少膨らみがあればまだ強度を作れるが、
やはり室内スペースの確保を優先して軽の側面はほぼ垂直になっている。
↑これで側面衝突に対して耐えられる訳がない・・・。
せめて、サイド&カーテンエアバッグが装備されていれば
被害を軽減できるが、一部の車種を除いてオプション、
あるいは設定すらない車種も多い。
次に後方衝突だが、これも基準がない。
それでいて、最近の軽自動車は後席スペースを過度に優先しているから、
荷室もつぶしてリアハッチにものすごい接近している。
↑これで追突に耐えられる訳がない・・・。
軽の構造的な弱さに加えて、高速道路の追い越し車線をぶっ飛ばす
命知らずな軽のドライバーも理解できない。
しかしこれも軽の危険性の周知が足りないことが遠因ではないかと思う。
軽自動車の安全性について、正しい情報というのがないと思う。
全然ダメってことはもちろんないと思うが、
「ここまでは大丈夫です」
「でもこういう条件ではだめです」
というのを、はっきりさせないと。
国沢さんは軽の安全性について正しい情報を消費者に知ってもらおうとしている。
評論家が車の不利な情報を広めようとする動きは珍しい。
メーカーにも責任がある。
側面衝突に対しては、1998年に実行された全幅制限の緩和
「全幅140→148cm」という拡幅は、安全性確保の目的のはずだった。
しかしそれは完全に形骸化している。
室内幅は140のままで、ドアを厚くするなり、
側面に膨らみをもたせて強度や衝撃吸収ゾーンに充ててもよいはずだ。
追突に対しても、後席のスペースはこんなに要らない。
その分を衝撃吸収ゾーンに充てて、普段は荷室として使ってもいいはずだ。
それが、安全基準がないことをいいことに、
安全性をほぼ"無視"して好き放題に車作りをしている。
いかがなものか。
軽はもはや車体は安いとは言えないが、税金が安いことは明らかだ。
(そうは言っても年3万と年1万の違いだが・・・)
その安さと引き換えに犠牲にしているものは何か?
をよく考えた方がよい。