ボルボは最近90・60・40という3つのクラスで、
それぞれセダン、ステーションワゴン、SUVを用意するようだが、
中核をなす60シリーズのSUV「XC60」が新しくなった。
ディーゼルの「D4」エンジンは最高出力140kW(190PS)、
最大トルク400Nm(40.8kgm)を発生。
ガソリン仕様の「T5」エンジンは最高出力187kW(254PS)、
最大トルク350Nm(35.7kgm)を、
「T6」エンジンは最高出力235kW(320PS)、
最大トルク400Nm(40.8kgm)をそれぞれ発生する。
いずれのエンジンも排気量2リッターで、ターボと組み合わせられる。
T5とT6は、チューンの差のみ。T5でも十分だろう。
ボディサイズは全長4690×全幅1900×全高1660mm。
全長を見るとミドルサイズSUVと呼べるものだが、
全幅1900mmは狭い日本では唸ってしまう寸法だ。
今更5ナンバー以下とは言わないが、せめて1800mm以下に抑えて欲しい。
そしてもっと唸るのが、価格。
599万円からというのは高いでしょう・・・。
ちなみに先代のXC60は、最安では489万円からという設定だった。
XC60のベースとなっているのはステーションワゴンのV60で、
それをSUVに仕立てたのがXC60という生い立ちと思われるが、
そのV60は一時期399万円からという価格が設定され、
「ドイツ勢よりも少し安く買えるプレミアム」
としてオイシイ立ち位置にいた記憶があったが、
今やドイツ勢と同じ土俵で戦うようになってしまったようだ。
まあ、価格が上がっているのはボルボだけではなく、
アウディなど含め全世界的な潮流な気もするが、
普通に考えて総額600万円台後半になろうかという車を買える人が
そんなに多いとは思えない。
プレミアム路線の追求は結構だが、「買えないプレミアム」では意味がない。
同じ車格のマツダ・CX-5は、XD・Lパッケージの4WDでも352万円。
XC60の半額近い(!)。マツダ・CX-8の登場時にも、
ボルボのXC90との比較を行ったが(記事)、同格の車として見た時に
輸入車勢と国産車の価格差があり過ぎではないだろうか。
お布施にしたって、個人的にはせめて1.5倍程度かなという印象だ。