Quantcast
Channel: エディの書斎
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1550

2代目フィット・試乗レポート

$
0
0
当て逃げで負傷し、入院中(記事)のBMW320iクーペの代車として
やってきたのは、先代となる2代目・フィットだった。

実は昨夏に現行フィットにはレンタカーで試乗していて(記事)、
「こんなんがホンダの屋台骨を支えるコンパクトカーなのか??」
とひどくがっかりしたのだった。
先代のフィットも相当に売れたコンパクトカーであったから、
どうなのだろうかと、興味を持って乗ってみた。

■外観
イメージ 1

目つきが変になってガンダムフェイスになり、
サイドに意味不明なプレスラインが入った現行よりも、
こちらの方がよっぽど素直で、王道のデザインと思う。

イメージ 2

真横から見ると、空力特性が良さそうな1モーションフォルム。
後席の居住性や荷室の確保も考えたルーフラインだろうだが、
見た目とのバランスは良いと感じる。

■内装
イメージ 3

乗り込んでまず感じるのが、着座位置が高い。
シートを下限まで下げても、まだ高い。
これはシート下に燃料タンクがあるという構造が原因か?
ダッシュボードの位置が低くなっているのと相まって、
相当高い位置から見下ろすような印象なのだ。
まあ、慣れてくれば「見晴らしが良い」という印象には変わっていった。

Aピラーが太く、そして相当前に張り出しているのが気になるが、
その分、三角窓が大きく取られており、サイドミラーの根本も
塞がっていないので、結果として視界は良い部類だ。

インパネは造形が工夫されており、登場から10年以上が経過したとは思えない。
恐らくエントリーグレードなのでマニュアルエアコンだったが、
タッチパネルになった現行フィットよりも使い勝手は遙かに良い。

ドアを閉めると「バチャン」という、薄い鉄板丸出しの音。
内張りもヤワヤワ。このあたりは安っぽい。
まあ、120万円程度の価格のコンパクトカーとしては仕方ないか。

イメージ 4

後席は大柄な男性でも座れる広さがある。
燃料タンクが前席シートの下にあることで少し盛り上がっており、
それが「フットレスト」状態になるのが良い。
まあ、足が長くない人だとそこまで届かないが(笑)

イメージ 5

荷室も広大。2WDなら426リットルという容量は圧巻だ。
開口部の高さも低く、荷物の載せ下ろしは楽だろう。



2011年登録、88,000km走行車。
そしてECONモードはOFFという条件であることを記しておく。

■ドライビングインプレッション
発進すると、エンジンが唸りを上げるのは一瞬で、
すぐに1000回転程度の低回転に落ちる。
そのままスルスルと加速していくのは昨今の国産コンパクト、
特にCVTを採用する車では共通の特徴のようだ。

早めに加速するように、少しアクセルを深めに踏んで発進すると、
さきほどよりはエンジン音が少し高まって、
それに見合った加速感が得られた。
このあたりのフィーリングは、3代目フィットよりも自然だ。

一定車速からの急加速、アクセルをグンと踏み込んでも、
CVTの特徴で先に回転が上がるものの、加速が始まるまでの
タイムラグもそこまで遅くなく、これも自然だと感じた。
80km/h走行時に1500回転という低回転は燃費にも寄与するだろう。

エンジンは1.3リッター4気筒。
最大馬力100PS、最大トルクは127Nmという数値。
パワーは990kgという車重には見合っているだろう。
エンジン音は「ジャーン」という感じで雑音が混じり、
褒められた音質ではないし、CVTというのもあるのだろうが
エンジンが回る感触も何かもどかしい感じはある。
市街地や都市部の高速道路を淡々と流すことを主目的とした車と
いうことであれば大きな弱点でもないのだろうか。
パンダの2気筒は「芯」のある回り方をするし、
208の3気筒エンジンは回せば快音を聴かせたが、
フィットの4気筒エンジンはそういう特徴はない。

内装のビビり音がかなり聞こえてきた。
インパネ、Bピラーのあたり?複数個所から聞こえてきた。
このあたりは個体差とか経年劣化もあるのだろうが、気になった。

信号停止時のアイドリングで、プルプルという振動が伝わってくる。
同時に、内装のビビり音もあちこちからするから、かなり賑やか。不快だ。
アイドリングストップすればいいのだろうが、
恐らくこのグレードには装備されていない模様。

ボディ剛性は"普通"といったところか?輸入車で感じるガッチリ感はなかった。
ビビり音とか振動が気になったのと関係があるのかもしれない。

ステアリングの感触、手ごたえは自然だった。
低速では軽く、高速では重くなり、不満を感じなかった。

着座位置が高いこともあってロール感はある。
路面の凹凸は伝わってくるがなんとなくふわふわしているような感じ。
このあたりはタイヤでも変わってくる部分だろう。

■燃費
短期間の市街地走行のみなので、控える。
10.15モード燃費は21.0km/l。
実燃費は12~15km/lの範囲だろう。

■総評
1モーションフォルムをベースに奇をてらわない外観、
視界の良いドライビングポジション、広大な荷室。
そして運転感覚も自然で、3代目で感じた不満はなかった。
輸入車と比べてしまうとエンジンやボディ、内装の質は及ばないが、
その分価格の安さ、そして空間の広さは明らかに勝る。
120万円台の国民車として、ふさわしいと言えるのでは。

現行の3代目よりも2代目の方が素性が良いのではないか。
2代目中古は30万円程度でそこそこのものが買えてしまうから、
お財布を考えてもよほどこちらの方が良い選択肢と思える。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1550

Trending Articles