日産・ウイングロード。
たぶん不人気車だろうと思う。
荷室に作業用具を乗せた作業車か、社用車で見かけるイメージがある。
微妙な車です。
まずカッコが良くない。
ヘッドライトが曲がっていて眉間にしわを寄せたように見える。
似たような形ではスバルの「ホークアイ」があるが、
あれは本当に鷹のような感じがしてなかなかいい。
ヘッドライト以外のグリルとかもどうも変な感じ。
ルーフ後方がうねって、荷室に向かって下がって行っているのも、
どうも全体として消化できてないデザインになっている。
こういうところは欧州車はもっとうまくやりそう。
ライバルはカローラフィールダー、フィットシャトルと思われる。
ほとんど同じボディサイズ、1.5リッター自然吸気エンジンを組み合わせる。
これらと比べても価格対性能で優れたところがない。
どちらもハイブリッドの設定があり、カローラーフィールダーは33km/l 、
フィットシャトルは25.2km/l という燃費性能だ。
同じガソリンモデルで比較してみると、カローラーフィールダーは19.6km/l 、
フィットシャトルは18.8km/l に対し、ウイングロードは17.2km/l と差がある。
こういった状況では、ウイングロードの商品力が劣って見えてしまっても致し方ない。
ライバル達よりも価格を下げて勝負するしかない。
ハリブリッドだのディーゼルだのを採用すればと思うが、
残念ながら日産はこのクラスに適用できる技術を持っていない。
ウイングロードが置かれた状況は結構厳しいのかもしれない。
どうして今回ウイングロードを取り上げたのかと言うと、それは
「名前がいいから」。
ウイングロード、カッコイイ名前じゃないですか?
翼の道ですよ?・・・って意味はあまり分かりませんが(笑)
ホンダの「エアーウェイブ」と並ぶくらい、良い名前だと思います。
エアーウェイブも「空気の波」だから意味は分かりませんが(笑)
全長4.5m以下のワゴンで、ちょうどいい1.5リッターガソリン、
200万円以下の価格ということで、本来なら「手の届きやすい道具」として数が出るべき車です。
今のウイングロードはそういった特徴が生かせておらず、
せっかくのいい名前が「もったいない」と感じる状況になっています。
そういう状況が「惜しいなぁ」と思わせるのです。