これまでも何度か話題に上っては立ち消えてきた、「軽自動車の税制優遇見直し」。
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最近再び話題になっている。
私も、もともとはタントカスタムに乗り、軽自動車の優遇税制の恩恵にも預かり、
その意義や、変えることによって与える影響なども、ある程度は分かっているつもりだ。
軽自動車の優遇税制を見直す理由としては、
①税収を増やしたい
②外国からの外圧
③軽自動車が快適になり、優遇する意味が薄まった
④本来、車の普及を促すための制度だから、もはや意味がない
というのが主なものだろう。
①について、軽自動車の税額を上げるのではなく、普通車の税額を下げるべきだ、
という意見もあるが、この国の税収不足の現状(を信じるとして)を考えれば、
それは現実味が薄い。
②について、国際社会とうまくやっていくために、外圧も多少は考慮せざるを得ない。
③今の軽自動車の中には、動力、装備、質感、広さなど、もはや下手な普通車以上の
快適性を持つ車があることは事実。しかも値段も、下手な普通車以上のものもある。
それが普通車よりも格段に低い税額でOKという状況を、
合理的に説明できる人はいないのではないか。
④については、確かに普及させるという目的は終わった。
しかし、特に地方の生活や商業・農業に深く根ざした仕組みであり、
その活動を維持するために必要な仕組みという側面もあると思う。
そんな私が考える、軽自動車の税額見直し案はこれだ。
一括りにしてきた「軽自動車」を、2つのカテゴリに分類する。
分類(1)
まず、過給機(ターボ)が付いているものは15,000円程度に上げる。
ターボが付くと、トルクは1リッター車以上の数値になっているわけだから、
それがターボなしと同じ税額ってのは虫が良過ぎる話。
自分が受けているメリットに見合う税額を納めるのが筋でしょう。
これまでがおかしかった。これまで優遇が続いてきただけありがたい、と思うべき。
それから、今はまだないが、軽でもハイブリッドが出るかもしれないから、
モーターによるアシストを受けて走行する車も同様とする。
15,000円なら今の倍になるが、フィットクラスなら34,500円なのだから、
それでも大幅に優遇されている事実は変わらない。
分類(2)
次に、2名定員、商用車は安い税額に据え置く。
社用車として使われるような軽バン、農業を支える軽トラ、
使い勝手のよい軽箱バンがこれらに分類される。
分類(3)
分類(1)(2)にも該当しないもののうち、全高1550mmを超えるものは、15,000円程度に上げる。
ワゴンRのようなハイルーフ系、タントのようなスーパハイルーフ系が該当する。
これらも、広さというメリットを享受しているのだから、それに見合う税額を収めるのが筋。
全高が高いと車重も増えて燃費も多少悪化するわけで、これらを優遇する意義は薄い。
分類(4)
分類(1)(2)にも該当しないもののうち、全高1550mm以下のものは、安い税額に据え置く。
ミラ、アルトなどが該当する。
地方の生活を支えるという目的ならば、これで十分でしょう。
しかもこのサイズならば、低燃費にも合理的で、優遇する意義がある。
分類(1)(3)に該当するのは、全ての軽自動車の4割くらいだろうか??
仮に4割だとして、その税額を倍にすると、軽自動車税の税収は40%増となる。
もろもろの事情を考慮した私の提案は以上。
しかし、軽自動車の税制見直しに限らず、何かを変える時は、
万人が賛成する案などというものは存在しない。必ず反対を叫ぶ人が出てくる。
そういう人の意見を聞いていたら、何一つ変えることはできない。
賛成意見、反対意見をよく聞いて、もろもろの事情を理解したうえで、
新しい税制に変えるならエイヤと変える。それが政治というものだ。