~トヨタは、ハイブリッド専用のミドルクラスセダン「SAI」をマイナーチェンジして発売した。
価格は321万円~421万円。
エクステリアデザインは、従来のコンサバでおとなしめともいえる雰囲気をガラリと変更。
シャープでエッジの効いた形状となり、強い個性を持ったフロントマスクに生まれ変わっている。
内装では使い勝手と先進性を融合させた独特の形状を踏襲しつつも、
内装色3色(4種類)、木目調パネル3色に選択肢を増加。
華やかさや高級感のある空間としている。
走行性能では車高を10mm下げて空気抵抗を低減、ハイブリッドシステム制御の見直しなどによって
JC08モード燃費を21.0km/Lから22.4km/Lに向上させた。
新しく「スポーツドライブモード」を設定し、力強い加速と手応えのあるステアリング操作で
ダイレクト感のある運転が楽しめるようになるという。
スポット溶接の打点数を追加してボディー剛性も強化した。
吸遮音材の増設や遮音ガラスの採用などによってキャビンの静粛性も追求した。~
この新型SAI は、「紳士が放つ色気」をテーマにしたという。
「はあぁ?!」
こんな目つきの悪くてイカつい車を乗っている大人を見ても、「色気」なんて感じない。
20代の若者が似合う車だ。少し前の日産のシーマ的な雰囲気、と言えばあとは分かるでしょ。
本当に最近のトヨタデザインは感性を疑う。
フロントマスクだけならまだいいものの、サイドシルエットがボテッとしていてずんぐりむっくり。
全長4,695mmのミドルサイズセダンとは思えないほど、「伸びやかさ」のない形状。
これならセダンじゃなくて、ステーションワゴンにした方がまだまとまりが良かったのではないか?
こんなプロポーションのセダンは、アウディなら出すはずがない。ボルボなら出すはずがない。
しかし、内装は良い。かなり良い。
これは選べる内装の一つ「茜」というバージョンなのだが、
日本人らしい色使いだし、しかも上品な色で、ベージュとの組みあわせもマッチしている。
これなら世界に出しても通用するし、日本の個性の出し方としても、良い。
ところが、この内装を見た後にフロントマスクを見ると、違和感しか感じないのは私だけか??
車全体としてのトータルコンセプトが破綻している。
この内装なら、確かに大人の色気とか気品、落ち着きといったものが感じられるが、
外観は虚勢を張って睨みを効かせる若者しか思い浮かばない。
逆に、この外観が似合う内装を考えるなら、サイバーチックな雰囲気とか、
金属パーツやライト類をふんだんにつかってキラキラした方向だろう。
この新型SAI は、商品企画として失敗している。
トヨタは「商品企画」という言葉をもう一度勉強した方が良い。